昭和49年3月28日 
第50号
そしるなかれ

 先月は「争うなかれ」でしたが、如何ですか?少しは少なくなりましたでしょうか。
 今月は「そしるなかれ」です。そしるということは、他の事を悪くいう、けなす、という意味です。悪くいったり、けなしたりということは、人を裁く気から出ております。 人をそしっている時の気(魂)は、決して平らかな気(和魂)ではありません。波立ち荒れている「気」は怒気が、含まれている可能性のある「気」であります。
 月が静かな湖水に姿を写す時は、そのままの形を写すことができますが、波が荒れている海面に写す月は形がいびつに写ったり、ゆがんで写ります。人の「気」も同じように、 いつも、平かな「気」でいることを努力しておれば、相手の心をありのままの形で写すことが出来るわけです。
 邪な人から出る霊波(相手の思っている気)を感じることもできて、だまされることもなく、そしることもなく、従って、ぐちる事も起こりません。
 又、人の心も見抜けるようになり、大変自分のためになることです。「批判力を捨てよ」ということではなく、平かな「気」を持つことによって、「心眼」で人を批判することが出来る様になります。
 それで「大国様が「そしるなかれ」「ぐちるなかれ」とおっしゃったのだと思います。今日はわかっていても、明日に又、御教にはずれる言動をしてしまうのが人間です」
一つ一つ少なくしていくことによって、仏教でいうところの「業」、神道でいう「穢」が消されていくのです。日々の生活の中で、あらそうこと、ぐちること、そしることを少なくしていくことが 「行」です。ですから、私は死ぬまでの「行」だと思っております。
 みなさまも、御一緒に努力して下さい。


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