昭和48年7月28日 
第41号
出雲大社と大神神社について

 今年も出雲大社への「お国帰り」が近づいてまいりました。新しい信者さんのために、予備知識として、これから参る両神社について、簡単に紹介させていただきます。
◎出雲大社について
 皆様ご承知のように出雲大社は、島根県大社町にあり、御祭神は大国主大神です。大国様は国造りの大業を完成されたうえ、天照大神に争わずして、国ゆずりをなされた方で、 その誠に感謝なされた天照大神が全国の諸神に命ぜられて、壮大なる宮殿を造営なされたのが、出雲大社の鎮座の由来です。
 日本書紀には、国ゆずりの後は、政事(まつりごと)は天照大神の子孫があたり、目に見えない世界のこと、つまりかくり世のことは大国様が司ることになったと記されております。 そうして、大国様は神々の世界から人々のために「むすび」の霊力を働かされ、人々が幸福になるように導いて下さることになりました。
 また、大国様のお住居は天日隅宮といって、天照大神のお住居と同じ様に、柱は太く高い木を用い、広く高く建てられております。そして、天照大神の第二子である天穂日命をして 仕えさせて以来、今日に至るまでその子孫である千家家が代々、大国様に仕えてまいりました。
 大国様の偉大な御神力は世に「福の神」「縁結びの神」として、広く慕われてまいりました。縁結びの意味は男女の仲を結ぶだけでなく「人と人との縁」「人間が幸福になる縁」を 結んで下さるというところから出ております。
 大社の近く「日御崎」付近の海岸の壮観は、古代の人々が神を怖れ尊いお祭りをした雰囲気を醸し、私たちはそのまま理屈なく、古代の世界に浸れる気分にさせられます。
◎大神神社について
 別に「三輪明神」ともいわれております。場所は奈良県桜井市三輪町にあり、御祭神は大国主大神(大物主大神ともいいます)です。大国様ご自身の思召しにより、その「幸魂」と 「奇魂」を三輪山に鎮められ、お祭りしてあります。三輪山全体が御神体で、拝殿のほか、いわゆる神殿はございません。
 古代の日本人の信仰を現代に伝えている神社です。「元伊勢跡」に通じる「山の辺の道」があり、いかにもおおらかなふるさとの様に、のびのびとした温かさが感じられます。


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