昭和47年5月30日 
第30号
出雲大社と大神神社について

 今年もまた「出雲大社詣り」が近づいてまいりました。新しい信者さんのため、予備知識として、これから参る両神社について簡単にご紹介させていただきます。
◎出雲大社について
 皆様ご承知のように出雲大社は、島根県大社町にあり、御祭神は大国主大神です。大国様は国造りの大業を完成された上、天照大神に争わずして国ゆずりをなされた方で その誠に感謝なされた天照大神が全国の諸神に命ぜられて、壮大なる宮殿を造営なされたのが、出雲大社の鎮座の由来です。
 日本書紀には「これから後は、政治(まつりごと)は、私の子孫があたることとし、あなたはうつし世のこと、かくり世の祭祀を司り、人々のため『むすび』の霊力を 与えて幸福になるように、導いて下さい。また、あなたのお住居は、天日隅宮(あめのひすみのみや)といって、私の住居と同じ様式にして、柱は高く太い木を用い、 厚く広くして建築しましょう。そして私の第二子の天穂日命(あめのほひのみこと)をして仕えさせ末永くおまもりさせます」と記されております。
 世に「福の神」「縁結びの神」として、広く慕われ、御神力の偉大な大社です。縁結びの意味は、男女の仲を結ぶだけでなく、「人と人との縁」「人間が幸福になる縁」を 結んで下さるというところから出ております。
 大社近く、「日御碕(ひのみさき)」海岸の壮観は、古代の人々が神を怖れ、尊い御祭りした雰囲気を醸し、私達はそのまま理屈なく、古代の世界に浸れる気分にさせられます。
◎大神神社について
 別に「三輪明神」ともいわれております。場所は奈良県桜井市三輪町にあり、御祭神は大国主大神(大物主大神ともいいます)です。大国様御自身の思し召しにより、 その、「幸魂(さきみたま)」「奇魂(くしみたま)」を三輪山に鎮められ、神殿を持たず、三輪山全山を御神体としておられるところです。
 古代の日本人の信仰を現代に伝えている神社です。
 「元伊勢跡」に通じる「山の辺道」があり、いかにも大らかなふる里のように、のびのびとした温かさが感じられるところです。


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